近頃の「物価値上げ」のニュースは、目に余るものがあります。
資源の世界的高騰による現象と理解しますが、2、3日前のニュースでは、電気料金、ガス料金など公共料金にまで及び、大幅な値上げを発表しました。
加えて、世界の基準通貨であるUSドルの暴落も、輸出業者にとっては大打撃です。
現在、USドル1$を銀行で日本円に交換すると、¥99にしかなりません。昨年¥120前後を受取ることが出来たのですが、昨年末から、その暴落振りは著しくなってきました。
アメリカ経済の立て直しが遅れれば、更にドル安が進行するでしょう。
私どもも、製造費高騰とドル安を説明し、アメリカの取引先業者に値上げの通告を出しましたが、「受け入れられない」というメールを受取りました。
「アメリカは、不景気で、値上げすることが出来ない」というのがその理由です。
と云って、小規模経営の当社にとっては、製造原価高、ドル安という二重苦を吸収する余地はないのです。
しばらく交渉は膠着状態が続くでしょうが、いずれ、双方が歩み寄る結果となるでしょう。
原料高-物価値上げ-不況という連鎖が世界的に波及し、暫定的保護貿易策を各国が採用することを危惧するのです。
暫定税率というガソリン税すら、いつのまにか恒久的にすり替わっているのですから・・・・。
2008年4月30日